R3361ANの50Ω化について




50Ω化できました(2013/11/09追記)
(2013/01/16)
知人にトラジェネ付きのスペアナがほしいと言われてスペアナを入手したのですが


入手したスペアナR3361AN
周波数範囲は9kHz〜2.6GHz 写真では18MHzの水晶の共振を見ています。

しかしR3361Aと聞いて型式しか確認せずに買ったのですが届いた物はR3361ANでした
R3361Aと3361ANは前者が入出力インピーダンスが50Ωなのに対して後者は75Ωです。

入出力50Ωと75Ωの違いはたぶん内部の回路はすべて50Ωで構成して入出力のところで
75Ωに整合しているだけと思うのですが今回実際に確かめてみました。

入出力整合の回路例
(25Ωを直列に接続することで外部から等価的に75Ωに見えるようにします。)


実際のスペアナ内部を見たのが以下の写真です。

RF入力から1stミキサーまで



入力部拡大


トラッキングジェネレーター

トラッキングジェネレーター


トラッキングジェネレーター出力部拡大

内部は上で予想したとおりコネクターの直後に51Ω並列の25Ωが回路に直列に入っているだけです。
あと入力コネクターが75ΩのN型を使用しています。
コネクターはSMAと同じようにテフロンの部分が約4.1mm径の物を使用しています。

上記のことからもし50Ωに改造するのならば
25Ω抵抗を取り外して0Ωと交換する
入力コネクターを50Ωタイプと交換する。
の2点でハード的には50Ωと等価になります。

ソフト的には75Ωを50Ωに改造すると約2dBの誤差が発生するが
その部分は誤差がある物としてそのままにするか 調整でごまかすかでしょう

トラッキングジェネレーターの誤差はフィルター等で絶対値を問題にしなければ
ノーマライズすれば目立たなくなります。

あとdBm とdBuの換算式に入力インピーダンスがはいるのでその辺の注意が必要ですが
普通はどちらかでしか使わないのでよく使う方だけで考えればよいと思います。

上記のように内部はほぼ共通なのでソフトもどこかに隠しスイッチか隠しコマンドがあって
75Ωから50Ωに改造する方法がありそうな気がしますがそれは今のところ見つかっていません

上記のようになるのですが
普段それほど精密な測定もしないし、とりあえずスプリアスや発振がないかとか簡単な周波数確認程度にしか使用しないので
そのままでも充分使用可能です。
ただ入力コネクターだけは75Ωと50ΩのNコネクターは互換性が無く間違えてつなぐと破損する可能性があるのと
75ΩのNコネクターはきわめて入手性が悪いので主に75Ωで使用するのでなければ50ΩのNに交換した方がいいのではと思います。


追記(2013/03/01) R3361AのシステムROMを入手したので交換してみました

しかし残念ながら3361ANのままでした。
やっぱりどこか基板上でジャンパーをするかそれともソフトの隠しコマンドで変更するんでしょうか?

どなたかご存じでしたらこっそり教えてください

ご意見、ご質問等はこちらまで。



メニューへ