GPS周波数標準

(2009/2/5)

以前はGPS周波数標準器としてHPのZ3801Aが安く手に入ったのですが最近はあまり見かけなくなりました
もし見つかったとしても高価でなかなか手に入らなくなっていたのですが
2008年の秋くらいからトリンブル社のサンダーボルト周波数標準器が安価に大量に出回ってきましたのでそれを使ってみました

サンダーボルト周波数標準器です   
Z3801Aに比べると大変小さいです。

電源は+12V, +5V, -12Vの3電源で動作します。
電源の電流は実測値でおよそ
DC+12V / 150mA(起動時は約700mA)
DC-12V / 5mA
DC+5V / 250mA
と、Z3801Aに比べて低消費電力です。
特に-12Vはほとんど消費しないので簡単なDCDCコンバーターを
使用して12V単電源にも出来そうです。

周波数安定度はルビジウムと比べて違いがわからないので非常に安定です。

使用方法はアンテナを繋いで電源ONするだけでGPSにロックするので面倒な設定等は必要ありません
動作状態はTrimble社サイトからGPSMonと言うソフトをダウンロードしてきてPCとRS232Cケーブルで
繋いで実行すれば見られます。


時間表示をUTCにする方法

(2009/9/22)
表示器を作ったのですが時間がUTCではなくGPSタイムなのでUTCに比べて15秒のずれがあります。
時計としても使用するためにはそのずれが気になります。
なのでUTCに設定する方法です。

まずtboltmonを実行します。

menuから上図のように Setup -> Timing Output を実行します。
すると下のようなウインドウが開きます。

ここでDate/Time ReportをGPSからUTCに変更し
Set Timingボタンを押すとUTCに設定されます。
でも、このままでは電源を切ると元に戻ってしまうので
その後Save Segmentボタンで設定がセーブされて戻らなくなります。

表示器の製作

(2009/2/7)

上記の状態でしばらく使っていたのですが
本体にロック表示が付いていないので状態がわからなくて不安
PCを繋げばわかるけどもそのためだけにわざわざPCを立ち上げるのも面倒
と言うことで簡易表示器を作ってみました
回路は下図のようにほぼワンチップで外付け部品はRS232Cのレベル変換用にTrが1個だけです。


1行目は時刻(GPS時刻なのでJSTに比べて約9時間遅れです。)
2行目は前半がDisciplining mode (0.Nomal,1.Power-Up,2.Auto-Holdover,3.Man-Holdover,
              4.Recovery,5.Not Used,6.disabled)
後半が Disciplining Activity (0.Phase locking,1.Oscillator warming up,2.Frequency locking,
              3.Placing PPS,4.Initializing loop filter,5.Compensating OCXO,
              6.Inactive,7.Not used,8.Recovery mode)
を表示します。
ロックしているときは下の写真のようにNormal,Phase locking の表示になります。


           




表示器の回路図です。           
電源は5Vで動作します。
回路図にはありませんが上の試作基板では9Vから
5Vにするのに3端子レギュレーターを使っています。

表示器のプリント基板製作

(2009/6/25)

ちょっと仕事が忙しくて中断していましたが
ユニバーサル基板だと見栄えが良くないので表示器用のプリント基板を製作しました


部品の組付けが終わったところ
           




動作テスト中
しばらく電源を入れていなかったので位置確定データが消えているので
ホールドオーバーモードになっています。
空がよく見える位置に設置してあれば位置確定していなくてもロックしますが
我が家はロケーシヨンが良くないので位置確定しないと度々ホールドオーバーします。
           


本基板の回路図です。
上の回路は発振に内部RC発振を使用していましたが上の回路で数十個試作してみたところ
周波数精度が悪くて通信エラーが出る物がありましたので今回水晶発振器に変更しました
水晶発振器はたまたま手元にあった小型の水晶発振器を使いましたが適当な物でOKです。

LCDのコントラスト調整は固定抵抗に変更しました SC1602以外のLCDを使うときは若干調整が必要です。

電源は三端子レギュレーターを使用しているので9〜12Vくらいで動作します。
5V電源で使うときは三端子をバイパスしてください。
バックライト付きのLCDを使うときは1Aタイプの三端子にするか5Vで使用すること。
           



プリントパターンと部品配置です。